茶道思考

茶道思考に至ったわけ

まず私が茶道を始めたきっかけをお話しします。
小学校3年生くらいの時、テレビドラマの茶道のシーンで、赤い布をたたんでいる様子を見て、折り紙のようなことをしているのは一体何なのかと興味を持ちました。
丁度お隣にお茶の先生の資格を持つ奥様がおられ、早速お隣に遊びに行くことにしました。
お菓子はおいしいし、点前が出来れば褒められるし、たまに着物も着せてもらったり、茶道の経験は子供にとって面白いものでした。
その後、しっかりとお稽古を積み、高校生大学生のころには上級の資格を得、先生が主催される茶会の時には、それなりの役割を任されたりと、色々な経験を重ね、社会人になって師範の資格を頂きました。
若いころの茶道では、勉強ではないですが知れば知るほど知識・教養が増えるという、興味深さを茶道に思っていたように記憶しています。

師範の資格も得て、あまり茶道に目的意識も持たなくなったとともに、仕事と子育てが忙しくなったため、茶道は中断しました。ほぼ辞めたつもりとなっていました。

ところがずいぶんと時間がたって、子育ても一段落したころ、勤務していた企業の茶道サークル(社員菅交流の目的のサークル活動)で、指導者の補佐をやってくれないかとのお声かけを頂きました。
ならばお手伝いとして茶道に携わろうかと、再開しました。

するとどうでしょう。
社会人経験が長くなってからの茶道は、まったく違った視点からいろいろな気づきがありました
若いころの知識を深めることの楽しさだけでなく、アウトプットや、人・モノの交流の面白さがありました。
そのころ、業務でもマネージャーとなり、ビジネス研修を受けたりしている時で、「ビジネスの基本は茶道の中にあった」と思うほど、自分のなかで発見がありました

例えば次のような点です。
茶道は、茶を点てて客をもてなすことから、人と人、企業と企業の商談に、もてなしの考えは応用できる。
茶の用意や順序だった点前は、仕事の段取りと共通する。
露地の打水が乾いてしまう時間や、炭が火が起こり湯が沸く時間などを推測した行動は、仕事のスケジューリング。
点前手続きの細かな配慮をするような、目配りは、部下育成のための部下への目配りに応用できる。
そして、茶道の中での少々のアクシデントでは動じずに瞬時にリカバリー案を考える行動は、まったく仕事と同じ。

このような背景から、ビジネスに茶道の思考法が応用でき、ビジネス課題の解決に使えると考えました。

おりしも、デザイン思考、アート思考という語が出てきており、デザイナーの創造プロセスをビジネスの課題解決に応用するであるとか、芸術家の発想法をビジネス課題解決に応用するといった、考えが浸透してきました。

茶道の考え方を用いてビジネス課題解決に応用していく「茶道思考」を立ち上げました。
「茶道思考」をこれから提唱してまいります。

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